昨日の高校野球の岩手県大会で、花巻東と大船渡による決勝が行われました。
屈指の好カードとあって、13時の試合開始にもかかわらず、前日の夜10時半から球場で待っていたファンの方もいらっしゃったようです。
おそらくファンのお目当ては、高校史上最速163キロを誇る大船渡のエース佐々木のピッチングだったのではないかと思います。
ところが・・・・
あと一勝で甲子園という大事な決勝で佐々木投手は登板しませんでした。おそらく、球場に駆け付けたファンは楽しみにされていただけにがっかりされたことと思います。
報道では、「甲子園に行きたくないのか!」と、観客席からヤジも飛ばされたようです。
しかし、佐々木投手のことを思って、非難を受けることがわかっていながら決断をされた監督は立派だと思います。甲子園を目指しているなら、どうすれば勝利に近いかは監督が一番わかっているわけです。
佐々木投手のことを長年観察してきた監督が、本人の状態を考慮し、登板することで故障が起きるかもしれないというリスクを感じ、勝負よりも本人の将来を優先させたのだと思います。
勝ちにこだわる余り、指導者による選手への暴行や選手へ不正行為を指示するなど、問題となっているケースもありましたが、今回はまさに「選手ファースト」の視点で出された結論であり、最終的に本人やチームメイトも納得したのではないでしょうか・・・・。
佐々木投手本人は、甲子園出場の願望は強かったと思いますが、さらに将来に向かって、もっと壮大な目標を掲げていると思います。
野球専門家の間でも賛否が分かれた監督のこの決断が、佐々木投手の将来の野球人生にとって、いい決断だった・・・・と思われる時がいつかくることを願っています!