今日は、お客様と弁護士の先生と私の三者で、ある問題の解決のための打ち合わせを行いました。
ある問題とは、「共有」に関するご相談です・・・。
遠い昔に相続で共有状態となってから、世代交代で共有者がかわっているため、共有者間は疎遠な関係になっています。
共有状態を解消すべく、残りの方から共有持分の買取を行ってきたのですが、残りの1名の方からどうしても持分を購入することが出来ません・・・。
というのも、共有持分の買取に反対をする以前に、数年前に持分購入のお話をした時にはすでに共有者の方が認知症となられていて、話し合いが出来ない状態だったのです。
つまり、共有問題+認知症という、悩ましい2つの問題を同時に解消する必要があったためです。
共有者のご家族の方には、今後の手続きのためには成年後見制度の手続きが必要な旨をお話して、先方からの連絡を待っていたのですが、残念ながら数年経過した現在も連絡が来ていないようです。
ご依頼者の方も高齢となっていらっしゃるため、ご自身にも万一のことがあると、さらに共有者が増えてしまうことに懸念を抱かれて、法的な手続きも含めた積極的な問題解決の方向で検討してみることとなり、本日の打ち合わせとなった次第です。
やはり、共有状態の潜在的なリスクというのは、将来顕在化し、問題解決のためには相当な労を要するなと改めて感じた次第です。
特に相続の際、不動産を共有にしてしまうと、自分たちの代では関係が良好でも、次の世代も同じ関係とは限りませんので、共有状態が親族間のトラブルの火種となる可能性があります。
共有にしなければならない事情があるならともかく、安易に不動産を共有することがないようにお気をつけください!