先日、あるお蕎麦やさんに入った時の出来ことです。
お昼のピークを過ぎていたので、店内もさほど混んでいない状況でした。外の気温が少し寒かったので、大好物の鴨せいろではなく、温かい鴨南蛮そばを注文し、出来上がるのを待っておりました。
後ろにいたお客さんが「すいませーん!」と店員さんを呼んだところ、女将さんらしき人が出てきました。
すると、二人のやり取りが耳に入ってきました。
お客 「レンゲが小さくて食べにくいので、もう少し大きいのありますか?」
女将 「そうなんですよ、私も食べにくいと思っていて、お客様からも
言われるんだけど、うちにはそれしかないんですよ。」
お客 「・・・・・・・・・・」
後ろを振り返ると、どうやらそのお客様も外の気温が寒いため、黒い鉄製の鍋に入っている鍋焼きうどん的なものを頼んでいたようです。
それに付いていたレンゲがものすごく小さいもので、スープを飲むにも具を食べるにも難儀していて、大きいレンゲに変えてもらおうと思っていらっしゃったようです。
おそらく、そのお客様がイメージしていたのは・・・
その後の話の様子からすると、上記のようなものだったと思います。
私がそこで思ったのが、女将の「私も食べにくいと思っていて・・・・」というくだりが異様に気になりました。
つまり、お客様にサービスを提供するうえで、自分がダメだと思っていて他のお客様からも指摘されているのに、改善をしようとする意識がないことです。
改善しなければならないことは知っているけど、設備投資で何百万円かかる・・・というのであれば、経営資源を考えて改善できないという状況は理解できます。
ただ、レンゲ一つ購入するのに大した金額もかからないのに、うちにはこれしかないからと、お客様のサービス改善に寄り添う気持ちがあればなあ・・と、残念に感じました。
私たちも、「知っているけどしてないこと」がないか、今回の出来事から再点検したいと思います。