昨日は、都内で行われた信託に関するセミナーに参加してきました。
民事信託と商事信託とを組み合わせたハイブリット信託に関するスキームや信託組成において問題となる論点など、実務を行っていくうえで興味深いテーマとなっていました。
民事信託から商事信託へバトンタッチについては、以前から実現が出来ると非常に便利だと思っておりましたが、実務として実際に行っていくにはもう少し時間がかかりそうです。
信託を組成する際にネックとなるのが受託者の報酬です。ご家族の中で受託者の適任者がいれば、費用をかけずに認知症対策ができます。一方で、ご家族の中から選任された受託者が亡くなったり、受託者としての事務が出来なくなったリスクが発生した場合、信託会社等が受託者になる商事信託にスイッチ出来ると、引き続き財産管理を行ってもらうことができます。
また、アパートなど収益不動産を信託する場合、アパート建築資金のための抵当権が設定されている場合があります。
そのような場合に、①そのまま信託 ②免責的債務引受 ③重畳的債務引受 ④信託内借入による借換などのパターンで、それぞれどのようなメリット・デメリットがあるかについてのパネルディスカッションがあり、今までモヤモヤしていた点が整理できて非常にすっきりしました。
昨日のセミナーを受講して、信託を組成するには税務・法務・登記・融資の4つの分野の中で全体最適化を図っていくことが重要だと改めて認識させられました・・。